社長通信(Never Ending Story) vol.6

  • 社長通信

みなさん、こんにちは!
本日も【社長通信】をお届け♪

ここにしかない時間を、
お楽しみください…

ブリンカーと聞いてパッと思い浮かぶ人は
きっと競馬が好きな人でしょう。
ブラインダーや遮眼帯(しゃがんたい)とも
呼ぶそうですが、
競走馬が目につけているアレです。
何のために着けているんでしょうか?
気になったので調べてみました。

まず、前提として馬の視野は
350度もあるそうです。
一方で、人間の視野は200度ほど。
その差、なんと1.8倍です。
馬の目は顔の側面にあるため
立体視できる範囲は限られます。
しかし、真後ろ以外はほぼ死角がありません。
みなさんも
テレビのドキュメンタリーリー番組などで、
ライオンやチーターがシマウマを
襲っているシーンを見たことがあると思います。
背後から忍び寄る捕食者から身を守るために
進化を遂げてきた結果なのでしょう。
それにしても馬の目にはこの世界は
どのように写っているのでしょうね。
常にスマホのパノラマ撮影モード状態
なんでしょうか??
気になります。

さて、そんなに視野が広い馬ですが、
その広さ故に様々な不都合も生じます。
草食動物である馬はもともと臆病な性格です。
前後左右、常にキョロキョロと周囲を見回して、
身に危険が迫っていないかを
気にしながら生きています。
一方で、競走馬はレースで
勝つことを期待されています。
出走時に周囲が気になって気が散っては、
せっかくのレースも集中力が散漫になり、
力を発揮できないかも知れません。
そこであえて視野を狭くして、
前だけ見える状態をつくる。
そのために生まれたのがブリンカーです。
ブリンカーを装着すると、
前しか見えなくなります。
周囲からの雑音が入ることもなくなって、
ただ目の前のやるべきことに
集中できるようになります。

これは馬に限らず人間にも
同じことが言えるかも知れません。
私たちが生きる現代は情報化社会です。
自分の人生に関係ないものや必要ないものを含め、
ありとあらゆる情報が自分の意志とは関係なしに、
毎日毎日押し寄せてきます。
例えば、テレビのワイドショーや
芸能ニュースで扱う情報の大半は、
私の人生には必要のないものです。
また、メールボックスには
セール情報やらメルマガやら
迷惑メールやらが毎日わんさか届きます。
例えば、スタバの新作のお知らせに、
今年の秋冬のトレンド、
新しくできた話題のスポット…。

このように求めていなくても、
次から次へと情報の波が押し寄せてきます。
それが必要な情報なのか?
それとも不要な情報なのか?
判断をするにも相当の時間を取られています。
また、最初は受験予定の資格の試験日を
調べるだけのつもりだったのに、
次々と気になることが出てきて
気がついたらネットサーフィンだけで
半日終わっていた…
なんて経験をしたことがある人は、
きっと私だけではないでしょう。

視野が広すぎるがゆえに
注意力が散漫になりやすい馬。
情報が多すぎるがゆえに、
気が散りやすい人間。
どちらも本質的には似た状態ではないでしょうか。
よほど自分に厳しく出来る人でない限り、
私たち人間にも
競走馬が着けるような(着けられるような)
ブリンカーが必要なのかも知れません。
SNS依存が10代の精神面の発達に
最悪の影響を与えているという
Facebook(現Meta)の社内調査もまた、
同じことを示唆しているように思われます。

人生には自分の意志と努力で
どうにかできるものと、
いくら興味があっても
自分の意志と努力では
どうにもならないものがあります。
後者に気を取られるあまりに自分を見失って、
本来やりたかったことをやらないままに
人生を終えていく…
そんな生き方はもったいないように思います。
自分の人生のハンドルを握っているのは
他ならぬ自分です。
時にはラジオの電源をオフにして、
心の内側から聞こえてくる声に
じっくり耳を傾けてみる。
そんな時間こそ大切にしたいと思う
今日このごろですが、
皆さんいかがでしょうか。

今週も幸せの種を蒔きましょう。
私たちの周りにいてくれる大切な人が
幸せでありますように。

To be continued…